食品の安全・安心に関するトピックス
原材料に使用する農薬と抗生物質
農薬は雑草・害虫・病原菌から農産物を守るために、抗生物質は病原菌から畜産物や水産物を守るために使われる薬剤です。農薬や抗生物質の使用量・使用方法は法律により決められており、農産物の特性や畜産物・水産物の種類によって異なります。
永谷園では、一部の農産物を契約栽培とし、適切に農薬等が使用されたかどうかを監視し、使用した農薬の残留が基準値以下であることを検査で確認しています。検査は工場の検査部門と永谷園の検査専門部門が連携して行なっています。また、契約栽培以外の農産物は、永谷園での審査と検査により使用原材料の安全性を適宜確認しています。
畜産物や水産物に使われる抗生物質については、原材料メーカーの薬剤使用履歴を調査しています。また農産物と同様に、永谷園の審査と検査により使用原材料の安全性を適宜確認しています。

GC/MS/MS(ガスクロマトグラフ/質量分析計)による一斉分析検査
- 【海外で栽培している農産物について】
- 永谷園では、長年取引のある中国企業の協力のもと、収穫・加工する野菜等の農産物は原則として契約栽培をしており、使用する農薬や使用方法等、日本の基準に沿って厳重に管理されています。また、残留農薬の検査は原材料である農産物だけでなく、それを使用した商品でも定期的に実施しており、安全性確保に努めています。


- 農薬等のポジティブリスト制度
- 食品衛生法の一部改正にともない2006年5月より農薬や動物用医薬品などの取り締まりに関する制度が導入されました。従来、一部の食品や農薬・抗生物質に対しては基準値が設けられていましたが、この制度により基準値がなかった食品や農薬・抗生物質に対しても一律の基準値が設定され、残留農薬や抗生物質等への規制が厳しくなりました。
「フードディフェンス」の取り組み
永谷園では、食品安全に加え、食品への意図的な毒物などの混入や汚染などに対する安全管理として「フードディフェンス」の取り組みを行っています。
「フードディフェンス」の重要なポイントとしては、入退出管理があげられます。永谷園のグループ会社を含めた各工場では、入室エリアなど人の出入りがある場所に監視カメラを設置し、いつ、誰が工場に入退出したかの履歴を残す仕組みの導入を積極的に進めています。また、工場内で使用する洗剤や品質管理で使用の薬品についても、様々なリスクが考えられるため、このような洗剤・薬品などの施錠管理、在庫管理を徹底しています。
これらの管理については、米国製パン研究所(AIB)が定めている食品安全統合基準などを参考に「永谷園独自のフードディフェンスプログラム」としてルール化し管理強化を進めています。
人の出入りがある場所に監視カメラを設置し不審者の侵入をモニタリング
工場ごとにフードディフェンスプログラムを構築
賞味期限
永谷園の商品には、すべて「賞味期限」を表示しています。「賞味期限」は、それぞれの商品の特性に応じて、食品の期限設定に関する法律(主に食品衛生法、JAS法)などをもとに、<官能試験><理化学試験><微生物試験>の3つの試験の結果から、安全においしく召しあがっていただける期間として設定しています。
- 賞味期限と消費期限
- ほとんどの加工食品には、安全でおいしく食べられる期限の表示をしています。 期限表示には「賞味期限」と「消費期限」の2つがあります。
- 「賞味期限」:比較的、日持ちのする加工食品につけられます。
- ふりかけ、即席みそ汁、レトルト食品など比較的日持ちのする加工食品には「賞味期限」が表示されます。食品が入っているパッケージを開封せずに保存方法に記載されている方法を守ることで「賞味期限」まではおいしく安全に食べられます。
「賞味期限」はゆとりをもって決められているので、期限を越えてもすぐに食べられなくなるわけではありません。
- 「消費期限」:日持ちのしない加工食品につけられます。
- お弁当や調理パンなどあまり日持ちのしない加工食品には「消費期限」が表示されます。「消費期限」を越えるとカビが生えたり腐ったりするなど品質が劣化することで食品の安全性が失われるおそれがありますので、期限内に必ず食べきる必要があります。
「賞味期限」も「消費期限」も食品のパッケージ(内袋がある商品は内袋)を開封せず、記載された保存方法を守って保存した場合の期限です。一度開封した食品や、開封前でも決められた方法で保存していない場合には、期限が切れる前でも品質が劣化していることがありますので、早めに食べきることをおすすめします。
食物アレルギー
食物アレルギーの対応についてはこちらで詳しくご覧いただけます。

遺伝子組換え食品
永谷園の商品では、味噌、豆腐、油あげなど表示対象となる原材料は、遺伝子組換えではないものを使用しています。これらの原材料は、農林水産省指定のマニュアルに従って管理し、IPハンドリング証明書※を取得しています。
- ※IPハンドリング(分別生産流通管理)
- 遺伝子組換えの農産物と非遺伝子組換えの農産物が、生産から流通まできちんと分けられてきたかどうかを証明するものです。IPハンドリングは産地、作目、加工食品の種類に応じて様々ですが、農林水産省指定のマニュアルに沿って管理、確認をすることで適切に実施されたことになります。
- 遺伝子組換え食品
- 遺伝子組換え食品は国際的に広がってきており、今後さらに新しい食品の開発が進むことも予想されます。日本で食品としての安全性が審査され、遺伝子組換え作物が存在する大豆、とうもろこし、じゃがいも、菜種、綿実、アルファルファ、てん菜及びパパイヤの8種類の農産物と、それを原材料とした加工食品の一部で遺伝子組換えに関する表示が義務づけられています。
食品添加物
永谷園の商品では、おいしさ、料理としての彩り、保存性などの品質を保つために、必要に応じて食品添加物を適切に使用しております。また、国内未承認添加物が使用されていないことを審査により確認しています。
一部ではありますが、お客様の強い要望にお応えして、香料・着色料・化学調味料不使用の商品がございます。
- 食品添加物
- 食品添加物は使用できる物質や使用量などが法律で規定されています。特に加工食品にとって適切な食品添加物の使用は、食味や保存性など、品質を維持する上で重要な要素となっています。